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新築?リフォーム? どっちが正解?

リフォームを考え始めると、最初は 1 箇所だけのつもりだったのに、 だんだん話が大きくなって、けっこう大がかりなものに なってしまうこともあります。

どうせやるなら、
「二度に分けるよりは今回、一気にやってしまおう」
という気持ち、よくわかります。

そのうち、だったらいっそ新築する方が早い、 というケースも出てきて、 どちらにした方がいいのか判断に迷われることもあるでしょう。 そこで、新築にした方がいい場合と、リフォームで対応できる場合の、見極めの目安をお教えしましょう。

“新築の方がいいのは…
★ 将来、住宅ローンを借りる可能性があり、 現在の年齢がそれなりにいっている人。
少しでも若いうちの完済をめざすなら、いま、新築を。 ただし、頭金との兼ね合いもありますのでよく考えて。
★ 軟弱な地盤が原因で傾いている家屋や、 柱・土台がシロアリ被害を受けている家屋は、
耐震補強工事を入れてリフォームも可能ですが、 安全を確保するためにも新築がおすすめ。
★ リフォームを希望する部屋の面積が、 延床面積の 70%以上になるときは、
新築(建て替え)の方が効率的になる可能性が高いでしょう。
★ まわりに高いビルが増えた家。
視線をさえぎりながら日光を採り入れる設計を依頼します。
★ 防火および準防火地域のため、耐火建築にしなければならない家。 屋根や外壁に不燃材を使用すると費用がふくらむので、
新築にした方がよいケースがあります。 (どの地域に指定されているかは役所にある区分け地図で 確認しましょう。)

ココに注意
新築の場合、引越し2回分と仮住まいの費用が 必要となります。
これも計算にいれることを忘れずに!

リフォームの方がいいのは…
★ 建築基準法ができる前に建てられた家は、 新築の際に法の適用を受け、
現状より狭くなることがあります。 広さを保ちたいなら、リフォームで。
★ 昔の高度な建築技術で建てられている家屋は、 思い出深い造りを残したまま、設備だけ近代的にして、快適な暮らしを楽しむことができます。
★ 家族構成の変化や、設備の破損などといった
緊急のときはリフォームなら時間的に早く対応できます。 また、リビングやキッチンを最新設備で快適な空間にしたいなど、一部屋だけ充実させたいときも リフォームが向いています。
生活上の都合、あるいは費用の都合で引越しや仮住まいをしたくない場合。 ただし、水まわりの大がかりな工事があるプランだと、 仮住まいが必要になることもあります。

成功するリフォーム! 問合せのコツ

リフォームする時って、 何から始めればいいのでしょう?たいてい、いくらぐらいかかるか、 業者に聞いてみようと思うでしょう。でも、業者をどうやって選ぼうか、とか、電話をかけて、
しつこく営業されるのもいやだし、 なんて思いつつ、とりあえず電話をかけることになります。
でも、そのような電話を受けるリフォーム会社の側も、 実はたいへん困っています。簡単な工事や、単品の工事の価格というのはおおよその見当はつくのですが、実際のリフォームは、もっと複雑です。

現地の現場状況をまったく確認しないまま、 見積りを出すのは不可能なのです。電話であれこれ聞いて、なんとか見積りを出して答えられても、実際に現場に入った際に例外的な工事が必要になることが 多いのがリフォームですので、それによりあとからトラブルの原因になることも非常に多いのです。 付随工事が必要なことがわかれば高くなりますし、逆に、
カンタンな方法が見つかって、安くなることもあります。 (時には、話を聞いていくと、リフォームしなくても いいのではないかというケースさえあるほど、だとか)

ところで、安くなるならいいけれど、高くなるのは困る。 後から高額な費用を請求してくる会社だったらどうしよう。そういった気持ちから、住所はもちろん、最初の電話で、名前さえ言わない人が非常にたくさんいます。

悪徳リフォーム騒動が報道されたことで その風潮が強まっているのも事実です。しかし、名乗らない相手と深い話をする気に、あなたはなりますか?あなたからの電話を受けるリフォーム会社や工務店も同じことです。

そこで、結論。
リフォーム会社に問合せをするのなら、金額が気になるところですが、電話をかけて金額を聞く前に、そのリフォーム会社のリフォームに対する考え方がわかる資料(印刷物や過去の施工事例など)を請求してみましょう。 これに対応しない会社、できない会社は候補からはずしましょう。 また、電話だけで簡単に見積り金額を答えるような会社もダメです。

良い業者は必ずといっていいほど、 現場の整理・整頓・清掃が行き届いています。また、ビフォー・アフターの施工事例を見せてくれる業者はいますが、それは当たり前です。 新しいユニットバスをつけたらきれいになるのは当たり前だからです。

問題なのは、完成後のイメージや写真ではなく、 見えがかりの部分(下地や断熱)に どれだけ手間をかけているかどうかなのです。

質が高い会社ほど、 そうした見えない部分を見せてくれるものなのです。これだけ覚えておけば、最初の問合せに臆病になることはありません。

リフォーム段取り術

一般的なリフォームの流れをご紹介します。

1.相談
キッチンで気になるところ・水まわりで気になるところ・これからの生活で気になるところ・小さな大きな様々な『気になる』をあらかじめ整理した上で、 リフォーム会社に相談のアポイントを取ります。

2.プランニング

リフォーム会社のスタッフに、生活の不満点やワガママを伝えます。ライフスタイルや予算・具体的な要望を伝え、イメージを具現化してもらいましょう。 イメージしにくい外壁や壁紙等を3D でコーディネートして見せてくれるところなら、 理解しやすいでしょう。

3.見積もり

プラン・工事内容が出来たら正式な見積もりが届きます。
見積りが届くのにあまり時間がかかるところは 避けた方がよいかもしれません。

4.成約

工事内容・予算・納期にすべて納得したら、 リフォームが始まります。 最近、よく耳にする悪徳業者には気をつけましょう。

5.打ち合わせ

スムーズにリフォームが出来るように打ち合わせの機会を持ち、
工事内容に関する要望をすべて伝えておきます。 後日、工程表が届きます。

6.工事開始

工事中、『気になる』ことがあったら、すぐに連絡します。 現場管理システムによって現場チェックをする会社なら安心です。また、職人のマナーを見て、 近隣の方に迷惑のかけない工事になるよう、 チェックしましょう。

7.引渡し

すべての工事が終了したら、引渡しです。
隅々までチェックして、 不具合があればすぐに直してもらいます。

8.アフターサービス

施工会社とは、リフォームが終わってからが長い付き合いになります。
いつでも、どんなトラブルでもすぐに駆けつけてくれるところがよいところ。
アフターサービスの評判についても 事前に調べておくと安心です。
また、アフターサービスの項目と期間についても契約をきちんと交わしておきましょう。

リフォームや新築に関係する 法律ってあるの?

リフォームや新築をする場合に関係してくる法律について、 主なものをあげてみます。

★都市計画法
・「市街化区域」と「市街化調整区域」という区域を定めており、 市街化調整区域内の土地には原則として、 建物を建てたり、建て替えることはできません。
★建築基準法
・「用途地域別」に「建ぺい率」と 「容積率」を定めた条項があります。
・「建築物の高さ制限」を定めた条項があり、 絶対高さの制限、道路斜線制限、隣地斜線制限、 北側斜線制限、日影による制限などがあります。
・「接道義務」を定めています。 建築物の敷地が、道路に2m以上 接しなければならないとする義務のことです。

「セットバック」といい、土地に接する道路の幅員が 4mに満たない時に、道路の中心から2m後退して 建物を建築することを定めています。

・「防火地域」・「準防火地域」に指定されているところに 建物を建てる場合は、 耐火建築物もしくは準耐火建築物にする必要があります。

また、防火地域または準防火地域に指定されていない地域で、 建築基準法第 22 条の規定で 「屋根不燃化区域」に指定されている 場合には、不燃化の基準に適合した屋根にすることが必要です。なお、10 m²(3 坪・六畳間)以上の増築をする場合、 確認申請が必要です。

リフォームの工事費用、 ふくらむ可能性があるってどういうこと?

新築の場合、床面積×坪単価という 単純計算が成り立ちますが、 リフォームの場合、そうはいきません。もちろん、最初の契約段階でも予測できる部分の工事費があり、それを含めてはおくのですが、事前の調査ではわからない構造体の不良部分が解体中にはじめて見つかるケースもあるのです。 費用がふくらむのを抑えるには、家に対する不満を最初の打ち合わせで、 業者の担当者にもれなく伝えておくことが大切です。

なお、新築の場合、古い家の取り壊し費用、工事前と工事後の2回分の引越し費用、そして仮住まいの費用等として、建築価格の 10〜15%程度、 余分にかかることを覚えておきましょう。

住みながら リフォームってできるの?

一戸建ての場合もマンションの場合も、 生活しながらリフォームすることは可能です。ただし、水まわりの工事がからんでくると、 そうはいかないことがあります。大がかりになると、
キッチンやお風呂を一日でリフォームすることは不可能です。工事中の数日間、使用できずに 不便な面がありますので、 その点は考慮しておく必要があります。

リフォームって どのくらいの工事日数が必要?

リフォームの内容や建物の現況により、 それぞれです。
それじゃあ予定が立たない、という方のためにあえて目安をあげるなら、

★キッチン・浴室の改装工事では、それぞれ約1週間
★内装工事と水まわりの設備の交換などの全面改装では、約1ヵ月
★間取り変更を含む全面改装では、約2ヵ月 ★木造等での柱や構造体のみを残し補強後、新築同様に仕上げる全面改築では、約3ヶ月 というところでしょう。

一戸建ての場合、骨組みだけを残す全面改修ともなると、新築の工期よりやや短い程度です。工程が複雑になるほど、また、必要な職種が多いほど、長期間になります。

いずれにしても解体してみないとわからないこともあり、 補修・補強の程度によって予定より 日数がかかる場合もあることを覚えておきましょう。

間取りって変えられるの?

家屋の構造しだいで、間取り変更の自由度は変わってきます。まず、自宅の建物の構造を確認してみましょう。在来工法の場合在来工法というのは最も一般的な木造住宅です。法的規制さえ守れば間取りは自由です。

ただし、

★一部屋の大きさを大きくする
★新たに大きな開口部を設ける という時には補強などが必要なので、専門家と相談しましょう。

2×4工法 ツーバイ工法と言って、
輸入住宅やハウスメーカー系の住宅に多い工法です。柱ではなく、壁で建物を支える構造なので、撤去不可能な壁があり、その分、間取り変更では制約があります。
★窓やドアなど開口部を横に広げることが困難
★縦方向に広げる場合も既存の窓の上部は梁の役割をしていて、容易に取り除けない

プレハブ工法

メーカー系住宅などに多い工法です。メーカーごとに材質や工法は異なりますが、
壁パネルを合わせた工法が一般的です。

★開口部を設けたり、壁を取り除いたりするには制限がある

鉄骨造

在来工法の筋交いと同じ働きをするブレースが壁面に入っており、建物を支えています。そのため、取り除けない場合があります。

★開口部を設けたり、壁を取り除いたりするには制限がある

鉄筋コンクリート造柱と梁以外は、好きなように間取りが変えられます。

ただし、面積が広い住宅の場合、

★補強のコンクリート壁(構造壁)があれば、それを壊すことは不可となります。

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